育児支援・ひとり親支援・動物愛護活動支援など、元小児科医の経歴を活かし様々なボランティア活動を行います。お気軽にご相談ください。

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 中学生いじめ事件の提訴のニュースを聞いて

いじめられていた中学生は、何故“逃げる!”という選択をしなかったのでしょう?

   6日朝の報道番組でいじめに遭った中学生のご両親が、市といじめた11人を提訴したこと伝えました。いじめに遭い、自殺してしまったお子様のご両親は、お子様が亡くなられた後どんな毎日を過ごされていたのでしょうか?亡くなって天国に逝ってしまったお子様は、本当はどうしたかったのでしょうか?こういう事件が起こる度、本当に残念に思います。お子様の為に大人がしてあげられる事は無かったのかと思います。そして、亡くなる前にお子様が伝えたかった事を伝える術はなかったのかと思います。

 今回の事件では、ネットでの誹謗中傷がその原因の一つと考えられています。きっと、それだけではなかったのではないかとも想像されます。でも、お子様は10数年で自分の命を閉じる事を選択してしまいました。私は、死を選ぶ前に“逃げる!”という選択は思い浮かばなかったのかと思います。ネットでの情報は100%消し去る事は出来ないと言われていますので、拡散されてしまった情報に絶望感を感じてしまったのかもしれません。でも、いじめている当人達から目に触れない場所に逃げる事は可能だったのではないかと思うのです。

 あるドラマで、『いじめをする奴も病気なんです。そいつに“お前は病気だ!”と言ってやらないのはどうしてか?』というセリフを言っていました。私もそう思います。でも、そう指摘してくれる第3者は存在しない。みんな自分がいじめの対象者になりたくないからです。それが現実です。でも、一番身近なご両親に事実を話し、相手の目に触れない場所に逃げる事はできたのではないでしょうか?いじめる対象者が姿を消してしまったら、いじめる側はその反応を見て楽しむ事は出来なくなり、面白くないから今までいじめていた対象者以外の人間を探し始めます。次の犠牲者に申し訳ないと思うのではなく、それは切り離して、先ずは自分が逃げていじめられない環境に身を置く事です。探した場所でもまたいじめに遭うかもしれません。でも、また逃げれば良いんです。卑怯でも何でもありません。死から自分を守るための最善の策です。一度逃げるやり方を学べば、二度目はもっと簡単に逃げる事が可能になります。その余力で、自分の何がいじめの対象になっているのか考える時間が持てます。もし、自分側にも何かあると思ったら次の場所で改善すれば良いのです。もう一つ、そのいじめに対する自分の対処法もできた余裕の中で考えれば良いのです。力を貸して下さる人と一緒に考えれば良いのです。いじめている側に『自分がされて嫌な事を人にするな!』という教えになります。決して仕返しではありません。

  その時間稼ぎが自殺を選ぶ事を遅らす事が出来ます。遅らせる内に対処出来る様になり、何であの時死のうなんて考えたのかと思うに至ります。今苦しんでいるお子様は、自分の周りに助け舟がたくさんある事すら見えなくなっています。その助け舟がある事を気付かせてあげられるのは、身近にいる大人だけなのではないですか?苦しんでいる状況下で、“闘う事”“我慢する事”なんてしなくて良いです。先ず、逃げて下さい!自分が、ゆっくり深呼吸出来て、振り返る事が出来る場所を見つけて下さい。身近な大人は、一緒に探してあげて下さい。一人でもいじめの犠牲者を減らす為に・・・。もし、私が力になれるなら、愚痴でも怒りでもぶつけて下さい。対処法が思い浮かばないなら一緒に考えましょうよ!私も、無視といういじめに中学生の時あいました。たくさん泣いて、母、担任教師、話を聞いてくれる同級生に恥ずかしげも無く打ち明けて乗り越えました。必ず助け舟はあります。私もその一人。ゆっくりお話を聞きます。話す事で、それだけでも落ち着きが取り戻せるものです。だから、自分が伝えたかった事を話す前に死を選ばないで下さい。そういう大人がいる事を忘れないで下さい。

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